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<<   作成日時 : 2008/12/13 21:57   >>

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レコードを録音していて思いだしました、九州最古の中古レコード屋でのことです、あれは音源の主流がレコードからCDに変わりつつあったころ、バブルの入り口だったと思うのですが、自身は貧乏でいつがバブルだったか覚えがないので時期は特定できない、その頃、中古レコードが大量に出回り始め、価格が暴落していました、ジャズは一律1000円、クラシックは一律800円でした、一万を握り締めてレコードを見ていました、そこへ髪ぼーぼーで青白い顔をした青年が現れました、不慣れな様子で店員を探し『レコードをこうてくれますか?』両手に抱きしめたレコードをさしだしました、『状態はとてもよかです』 『はい、確認します、しばらくお時間をいただきます』青年はうなずいたが目はうつろでその場から離れない、これはなにか起こるかもしれない、私もその場に釘付けになった、15分程経っただろうか、『お客様、傷もないので一枚300円20枚ですので6000円です』と店員、青年は驚きのあまり呆然となった、店全体が凍った あまりの青年の姿に皆息をのんだ、みるみる目が充血して顔も真っ赤になった、『こ、こ、これはバーブの初版プレスですよ、大学時代からアルバイトした金を注ぎこんで やっと揃えたもんですよ、一枚一万でもおかしゅうないですよ、それば300円ってこたなかでしょう』 『いやぁ、ジャズは初版でもなんでも300円なんですよ、すみません』 青年はとうとう声が裏返り泣き声になってきた『俺が娘のごと可愛がりようとぞ、そればなんや!』あーあとうとう泣き出した、店員も困って『それではまとめて7000円にいたします』 青年泣きながら訴える『明日、就職の面接にいかなぁいかんばってんが具合が悪うしてこの頃アルバイトに行けんやったけん、お金のなかったい、やけん宝物のレコードやったら高くうれるやろうと思って持ってきたとに、足元みて買い叩くとな!』 『そういうわけじゃないんです、ジャズは一律300円なんです』 店員とても困った顔、『ここまでのバス代760円、帰りのバス代しかない、床屋も行かないかん、明日のバス代もなかとに、そげんこぎるとか、俺に死ねっていうとか』泣きながら叫ぶ青年、しばらく両者にらみ合い、その時私は持っている一万円で買ってやろうかと思った、しばらくして店員はどこかに電話をした、店長に電話しているのだろうか?電話が終わって『それでは一万で買い取らせていただきます』 青年は黙ってうなずいた、諦めたのだろう震える手で一万円を握ってふらふらしながら店を出ていった、かわいそうにと思っていたがかわいそうなのは私だった、一部始終を見届けて表に出たら 買ったばかりの新車のSR500が車に引かれていた、ぶつけた人が探していたが私がみつからないので 行ってしまったとのこと、ハンドルは曲がり、ウインカーは割れ、マフラーに傷、なんてことだ、人の不幸を楽しんでいたのでばちがあたったのか!曲がったハンドルを握ると後悔がつのった、早く店を出れば良かった、一万円は修理代に消えた、最悪の想い出で。

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